ハコ書きとスポッティング

通信のお勉強を開始して約1ヶ月。

2回目の課題を提出したところ。

いやぁたのしい!

 

今のところ出てるのは、2種類の映像課題で

それぞれ毎回決められた範囲の字幕を作成する。

 

まずの作業は、セリフに合わせて

字幕の切れ目を決めるハコ書き。

 

お次はスポッティング。

 

今回はSSTを使わない前提で

受けてるもんだから、完全手作業。

つまり、ストップウォッチ片手に

字幕表示の秒数を計ることになる。

 

いざやってみると、めんどくさいし、

セリフが聞こえたと思った時に

手元でストップウォッチを押すから

自分の反射神経次第。

結果、まぁズレるズレる。

 

SSTが導入される前の時代、大御所の方々は

常にこうやって作業していたのかと思うと

ほんとすごいね。

 

しかも、アナログの頃は映像もVHSで

止めて巻き戻して、また再生。

 

さらに時代を遡れば、VHSもないから映写室での一発勝負。

一時停止とかなくバシバシ計らざるを得ない時代も

あったらしいからね。今はなんと便利なことよ。

 

昨日、2回目の課題提出前に1回目の添削が返ってきて

いかにこのハコ書き&スポッティングの作業が大事かが分かった。

 

字数に影響するのはもちろんのこと、

1枚の字幕に情報を押し込みすぎたら訳が苦しくなるし

細切れすぎても伝わらない。

それに、区切る場所が変だと結局不自然なセリフになる。

 

原則は、字幕1枚最長6秒。

切るタイミングのポイントは、

・1秒以上の間があいたとき

・話し手が変わるとき

・話す相手が変わるとき

・映像のカットが変わるとき

・ひとつの台詞が長い場合は、

 →ブレスで切る

 →ブレスがなくても5秒を超えたら切る

 →台詞の内容の区切りを判断して切る

 →1枚には2文まで(3文以上は入れない)

・電話での会話シーンならば

 →電話のこちら側/向こう側が変わるタイミング

 

でも、それはあくまでも「原則」であって

臨機応変に考えるのも大事。

 

複数の人物のセリフが重なる場合なんかはどうするか。

 

視聴者は、自然と声が大きい方に注意が向くから

原則そっちを優先。

 

じゃ声の大きさが同じいくらいだったら?

その辺は内容を加味して臨機応変に。

 

さらには、セリフがあっても

字幕はつけない「OUT」の判断も必要になる。

 

uhとか、ohみたいな言葉にならない相づちとか

悲鳴とか笑い声、格闘の声なんかはOUT。

 

Hello、OKとか繰り返し登場する名前とか

場面と音から判断して

誰でも分かるようなセリフもOUTにする。

 

あとOUTにすべきか迷うのは、背景音。

テレビやラジオの音とか、通行人の声。

 

ストーリーの伏線になるようなものは絶対に訳す。

それ以外は全部OUTにしていいかというと

そうでもなく、がっつりテレビ画面映ってるとか、

登場人物が聞き入ってるものは

ストーリーと関係なくても訳さないとむしろ不自然。

その辺も臨機応変に。

 

あとは、音声だけじゃなく映像に表示される文字にも注目!

 

看板とか、登場人物が持ってる手紙とか、

視覚的に登場する文字も必要に応じて訳す必要あるから

しっかりハコ書きに入れとかないといけない。

 

親切な台本であれば、そこを書いてる場合もあるけど、

書いてなくても翻訳が必要な箇所は

意識的に拾っていかないといけない。

 

や~奥深いですよ。

 

原則を頭に叩き込みつつ、

耳だけじゃなく目もしっかり使って

センスよく臨機応変にハコを切っていけるように

訓練あるのみだ。がんばるぞー。