もりのなか
この絵本は、男の子がもりのなかに散歩に出かけて
いろんな動物に出会うファンタジー。
男の子も、動物たちも
とっても素朴でかわいらしく描かれている。
全編白黒で描かれているせいか
自分が小さい頃に読んでもらった記憶では
暗い雰囲気であまり好きになれず、
どんな話なのか覚えていなかった。
でも、大人になったから
長男に初めて読んだときに
こんなに素敵な本だったのか!と驚いた。
特に、最後の男の子の台詞を読んだときには
なんだかグッとくるものがあって
ちょっと声が詰まってしまった自分にも驚いた。
この本には続編もあって、
男の子がまた、動物たちに会いに
もりへ入っていく。
1作目も2作目も、
男の子とお父さんの間で交わされる言葉が
現実とファンタジー、大人と子供の
あやふやな境界線を絶妙に描き出していて
大人になった自分に
何か忘れたものを思い出させてくれるような気がする。